症状について
もともと香庵に来院されていらしたK様。
会社の最寄り駅が五反田駅だったためお仕事帰りに良くご来院いただいていました。
その後、転勤や転職などが続き、今回、約1年7か月ぶりにご予約を頂きました。
今回は右の首が痛くて動かせないのが1番ツラい。
在宅勤務が3ヶ月続き、6月からは出社しているがパソコンをつねに使っていて疲れが取れない。
香庵の診断・分析
仰向けでは、とにかく全身が硬くこわばった状態で、まったくリラックスできていない状態でした。
首のうしろはガチガチに硬く、触れると皮ふまでもがつっぱっている状態。
また、ウエストの後ろはベッドから浮き上がって背中とベッドの間に不自然な空間が出来ているほど筋肉が緊張している状態でした。
1番ツライところが首の痛み、とのことから、顔を左向き、右向きとそれぞれ動かすと、左向きの時に右側の首全体に痛みが強く現れました。
このことから、とにかくリラックスできるよう全身の筋肉をゆるめることと同時に、首の動きを制限している部分を細やかに診断してゆるめていく施術を行うことにしました。
施術内容と経過
首の動きの中心となるのは首の骨であることから頸椎(けいつい)と頸椎を支える筋肉のコリをチェックし、コリや痛みの反応があるところを見つけ、そこに対応したツボに鍼で刺激して15分ほどそのまま休んでいただきました。
ちなみに、この時選んだツボの位置は、手の小指のつけ根や手首周りにあるツボを使っています。
首が痛いのに、どうして「手の小指のつけ根」に鍼するの!?
こういうところが、鍼のよくワカラナイところ、と言われるのですが、ちゃんと理由があるんです(^▽^;)
痛みは、からだが「これ以上傷めないように守ろう」とサインを出しているところで、皮ふの状態もつっぱったようになり、硬くなっています。
そこへ鍼でさらに物理的に刺激をしようとすると「もっと守らなくちゃ " 攻撃 " される!」とからだが反応して硬くこわばってしまい、さらに痛みを引き起こすことが多いのです。
このようなからだの反応は、東洋医学では、もう2000年以上も前から観察して知られていました。
目には見えないけれど、全身に張り巡らされて連動したり、反応し合う " からだのつながり " があることも見つけていました。
その " からだのつながり " は「経絡(けいらく)」と呼ばれるようになりました。
経絡は、痛みを起こした部位と " つながっている " 手首や足首にある反応点(ツボ)に刺激をすることで、症状の回復を促す鍼灸治療へと応用されてきました。
こうした理由から、小指のつけ根にあるツボは、背骨全体をリラックスさせて、からだの中心からゆるめる効果を引き出してくれるのです。
しかし、手には感覚神経が集中して痛みを感じやすいので慎重な施術が必要です。
そのため鍼による皮ふへの刺激は1mm以内、ごく浅い刺激でも充分な効果を出せなければいけません。
また、少しでも動くと鍼が取れてしまうほど繊細な刺激なので、鍼が施術の途中で取れて効果がなくなるのを防ぐためにメディカルテープで固定して効果を最大限に引き出します。
香庵では、よく使うツボの1つですが、実はちょっとハイレベルな鍼灸治療なのです(笑)
ツボの配置と組み合わせによって、からだ全体の筋肉がゆるんで顔を左右に動かして首の痛みが出なくなったところでうつ伏せでの鍼灸治療を行いました。
うつ伏せでは首や肩周囲のコリや左右の非対称な皮膚の反応を診ながら鍼やお灸で適宜刺激を行い、刺激を持続させるために約10分間休んでいただきました。
施術後、どのように動かしても痛みが出ないこと、首から肩へのツッパリ感も取れたことを確認し終了しました。
治療の振り返り・院長より
1年7か月ぶりでおからだのこわばりがかなり強かったK様。
転勤先や転職された場所の近くで何かケアできるところがなかったのかお伺いしてみました。
以前、1度ほかの鍼灸院で施術を受け、鍼を50本ほど刺されて「ハリネズミ」のようになる施術を受けたものの症状が変化しなかったというご経験から、体調がツラくても我慢されていたとのこと。
また、数回、自宅近くのマッサージ店でマッサージの施術を受けたものの、翌日もみ返しが出て強い筋肉痛のようになるため、からだのケアをしたくてもできなかった、とのこと。
K様は男性の中でも体格はガッシリタイプの方なのですが、あまり強い刺激が合わない繊細な方なのです。だからこそご本人に合った刺激量を見極める「診断力」が鍼灸師には求められるのです☆
香庵の施術は鍼の本数も少ないし痛みもないし、指圧しても、もみ返しもない。
だけど症状が変化するのが不思議でならない!・・・だから来てるんだけど~(^▽^;)
と、久しぶりに五反田駅近くでのご用事もあり思い出してご予約されたとのことでした(*´▽`*)
転職されてまだ1年経っておらず、常に状況が変化するのに対応しなくてはいけないとのことで、お疲れも溜まりがちになっていらっしゃったようです。
K様。これを機にまた、痛くなる前にケアをして体調を整えてまいりましょうね!
いつもご利用ありがとうございます。
五反田の鍼灸院 香庵(かのん)
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